NHK
の番組
特攻隊員の鎮魂歌
2007年08月 作成
2007年09月 更新
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父がテレビに出てる〜 (2007年8月14日)

夜9時、家に帰ってNHKのニュースを見ていたら、なんと、父が出ている? 親父は、特攻の話をしています。 北京の飛行場で特攻の青年たちが歌を歌っていた。 その歌を後世に語り継いで欲しい、と言っています。

この2日前、12日に、母から電話がありました。 NHKが取材に来る、と言うのです。 NHKは戦争を語る人の記録をいまのうちに集めて置こうと言うキャンペーンをやっている。 だから、いずれ特集番組でも作るんだろう、と思っていました。 なのに、いきなり放送されているので、ビックリしました。

久しぶりに戦争の話を聞いていると 上海での出来事 を思い出します。 親父は大酒飲みです。 酔っぱらうと出るのは戦争の話。 少年航空兵に志願。 1万人の中から60名が選ばれ、仙台で訓練を受けたエリートパイロットだったそうです。

毎回、軍の上層部はアホだ、と言うのです。 こんな戦争をしたのは上層部の命令による物だ。 天皇は神だなどと言って国民をだましていた。 けしからん、と言っていました。

飛行機で方々行ったようで、 30年ほど前、伊勢志摩へドライブした時に 『 鈴鹿の飛行場におりたことがある。この近くだ 』 と言うので鈴鹿付近で昔の空港を探しました。 いまは空港らしい物はありません。 畑で農作業をしていたお年寄りに尋ねると 古河電工の工場は、以前空港だったんじゃないか? とおっしゃっていました。 そこは鈴鹿の高台にあり、平らなところでした。 工場の周囲を、ぐるっと回って帰ってきました。

中国に居た頃の話もよく聞かされました。 例えば中国人の挨拶は 『まんま食べたか?』 と言う。など。 中国での生活状況はよく聞かされました。 食事の時に父が『チーファンラマ?』とおどけた口調で言いながら、 中国人はとても貧しくて、ご飯を食べたかどうかが挨拶になるくらいだ。 お前たちは、そう言う苦労なくご飯が食べられるのは幸せなんだ。 と言うのです。 これは食事の時に言う父の冗談だろう、と思っていました。

最近、職場に台湾出身の方がこられたので聞いてみました。 すると、本当に 『 ご飯食べた? 』 と挨拶する、と言うのです。 親父が冗談のように言っていた事は事実だったんだ、 という事を知ったのは、田舎を出てから何十年も経ってからのこと、です。

若い頃に聞いたことはいつまでも忘れませんね。 父が酒を飲む度に聞かされていた中国の話を、いまごろになって思い出すのも 私が歳を取った、と言うことでしょうか。


放送の後、
放送後、楽譜を欲しい、戦争の話を聞きたいなどの電話が掛かってくるそうです。 自宅の電話はどこで調べるんでしょうね? また、NHKにも問い合わせがあるようです。 楽譜を欲しい人がいるが送っても良いか? などと言う問い合わせが80件ほどあったそうです。 中には娘の夏休みの宿題で戦争体験談を聞く、と言うのがあるので聞かせて欲しい と親子で来訪された方もいるようです。 逆に、戦争は正しいと思っている、反戦の話をするなんて、けしからん、 と言う電話も掛かってくるのでいやになる、と言っています。

さすがにNHKの全国放送は反響が凄いですね。 特攻で亡くなった若者たちの事を少しでも考える機会になれば 父の思いも成就するのではないかと思いますし 第一亡くなった本人たちも草葉の陰で喜んでくれるのではないか?と思います。 戦争のない世界になると、良いですね?
私の初めての渡航先は 30年前の香港 と 台湾 でした。  最近の台湾出張