ディジタル回路
 
発振器
2000年05月12日 作成
2000年05月14日 更新

はじめに

昔は広く利用されて居た 『 LC発振回路 』 は、近年あまり利用されなくなりました。 これは多くの回路がディジタル化されたためです。 高周波回路などでは現在でもLC回路が使われています。 LC回路は、簡単で安価に高いQを作ることが出来るからです。

近年最も多く利用されている発振回路は 『 水晶発振器 』 です。 水晶振動子が安価になり、手軽に非常に高精度の発振器を作ることが出来るようになったからです。

精度が要求されない場合は 『 CR発振回路 』 も用いられます。 最も手軽で安価です。

CR発振器

2段の発振器は2つのインバータのスレッショルド電圧に差がある場合は、原理的に発振を開始しない危険性があります。

左に示す3段式の発振器であれば、安定な発振回路を作ることが出来ます。

ただし、この回路図は原理を示す物です。実際には入力端子に電源電圧以上の電圧が加わる事への対策が必要となります。

また、3段式の発振器はインバータの一つをNORゲート、 またはNANDゲートに置き換えることで発振の開始と停止を制御する事が出来ます。

水晶発振器

インバータは入力と出力が逆相(180度位相)となります。 さらに位相を180度ずらす圧電型の素子をつけることで合計360度位相となります。 この状態でインバータのゲインが1を越えると発振が始まります。

水晶の代わりに安価なセラミック振動子を用いても同じです。

ただし、これらの振動子は機械的な振動なので、電源を投入した際、徐々に振幅が増加して行きます。 発振が安定するまでに1秒程度の時間がかかる場合があります。

振動周期が機械的な寸法で決まるために極めて高い精度で発振させる事が可能です。 クオーツと呼ばれる時計は、全てこの水晶振動子を用いた発振回路が使われています。 発振精度は通常10のマイナス5乗程度、つまり誤差は 0.001%程度になります。

周波数は Cin と Cout で若干の調整をする事ができます。

CinとCoutは振動子の周波数によって最適な値があります。この定数は水晶振動子のメーカーから指定されます。値を大きくしてゆくと負荷が大きくなって発振しづらくなりますし、小さくすると安定性が犠牲となります。


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